少子高齢化が進んでいる日本において、どの業界でも慢性的な人材不足がビジネス上の課題とされていますが、物流倉庫の現場においても深刻な人手不足が発生しています。このページでは、そもそも物流・倉庫業界でどうして人手不足が加速しているのか、その原因について解説し、さらに現状の問題を解決するためのポイントをまとめました。
2020年の上旬から全国的に本格化した新型コロナウイルス感染症の影響などにより、日本全国で巣ごもり需要が増大し、社会的に働ける人の数や労働時間などが大幅に制限されてしまいました。
その結果、物流・倉庫業界においても人員を抑えた業務を強いられてしまい、結果的に1人当たりの業務負担が増大して人手が足りない状況に陥ってしまったことが問題です。
近年で加速度的にインターネット通販が普及して、EC市場が活性化した結果、これまで以上に物流の現場における負担が増大しています。
ネット通販で買い物する人が増えるということは、それだけ運搬作業や倉庫管理作業、配達作業といったロジスティクス業務が増えていくということです。そのため、作業量に対して作業従事者の数が相対的に減少してしまうという現象が発生しています。
そもそも日本社会では慢性的な少子高齢化が進んでおり、当然ながら日本人の現役世代の数は年々減少傾向にあります。また、定年後も再雇用で就職する人がいる一方、倉庫作業では力仕事が必要になることもあり、本人が働きたくても高齢者では作業的に働けないといった状況が発生することもあるでしょう。
働ける人の絶対数が減少すれば、様々な業界において人手不足が深刻化するのも必然です。
労働者の権利を守り、個々の労働者のライフワークバランスを改善するためにと、働き方改革が進められていますが、一方で働き方改革の影響により残業が難しくなるなど現場の業務体制にも様々な影響が生じています。
それぞれの労働者が働ける時間がこれまでよりも制限され、さらに絶対数の減少による人手不足が発生してしまえば、二重の意味で物流・倉庫業界の人材不足は加速化していくことになるでしょう。
働き方改革によって労働者1人当たりが働ける時間や条件に制限が生じたとして、それを埋めるためには新しい人材を確保することが重要です。しかし、物流・倉庫業界の会社が採用活動を進めたとしても、必ずしも十分な求職者が訪れるとは限りません。
EC市場の活性化によって、送料無料サービスなどロジスティクス分野に対する負担も増大しており、企業としても待遇改善を即座に行うことが難しく、結果的に求職者から敬遠されがちという結果が生じています。
日本社会全体において働ける人材の絶対数が減少傾向にあるとすれば、必然的にこれまで人材の対象として第一候補に挙がってこなかった人々を積極的に雇用し、物流・倉庫業界で働いてくれる人の全体数を確保することが大切です。
そこで、女性やシニア世代といった、一般的に男性よりも体力的にハンデがあると考えられる人材を積極的に活用できるよう作業環境を改善して、幅広い人材にアプローチしていくことが重要です。
根本的に国内の労働者数が減少しているのであれば、国外から労働力を輸入するといった方法も対策の1つです。
物流倉庫ではすでに外国人の雇用を進めている企業も増えており、積極的な外国人労働者の起用によって人手不足を解消しているケースもあります。
ただし、適切な外国人雇用には当然ながら適正な労働環境の構築や、信頼できる経路による人材確保が不可欠です。
本質的に労働環境や労働条件といった待遇改善も重要です。
労働環境を改善することは、新しい人を業界に招きやすくなるだけでなく、すでに働いている人の離職率を低下させることにもつながります。
また、労働条件を見直すことで従業員のモチベーション向上につながれば、労働意欲の高まりに比例して生産性や作業効率がアップしていくかもしれません。
人口増加や現役世代の増加といった根本的な解決策が見込めない以上、どうしてもマンパワーだけに頼った解決策は不十分です。そのため、自動倉庫システムを導入して作業そのものをシステム化したりオートメーション化したりと、省人化・省力化の取り組みを検討することも重要です。
また、自動倉庫の効果的な導入によって従業員の作業負担を軽減できれば、女性やシニア世代、外国人といった幅広い人材が働きやすい環境の構築にもつながります。
物流・倉庫業界において人手不足が発生している原因には、日本社会が抱える問題など様々なポイントが関わっており、それぞれの企業が自社だけで取り組みを進めたところで全てを完全に解決することは困難です。しかし、一方で企業として取り組める人手不足の改善に向けたプランもあり、まずは自社にとってどのような方法であれば効果を期待できそうか、しっかりと検討していくことが重要となります。
実際問題として、自動倉庫の導入に際しても最初に自社ニーズを明確化した上で、適切なプランを比較検討することが必要であり、専門家にも相談しながら多角的な視点で対策を考えていきましょう。
引用元:西部電機公式HP
https://www.seibudenki.co.jp/
引用元:ダイフク公式HP
https://www.daifuku.com/jp/
引用元:村田機械公式HP
https://www.muratec.jp/
※Googleで「自動倉庫」または「自動倉庫 メーカー」と検索した結果から、自動倉庫システムの提供事業を営んでいる42の会社を調査。導入実績の掲載が公式HPにある14社をピックアップ。その中から下記の条件で3社を選出。(調査日:2024年2月22日)
西部電機:調査した会社の中で特殊仕様に合わせたクレーン数が最多。目的に合わせて自由にカスタマイズ可能
ダイフク:物流配送の導入事例数が最も多く、マテリアルハンドリング業界で売上高世界1 位(2024年2月時点)
参照元:ダイフク公式HP(https://www.daifuku.com/jp/company/news/2023/0516_01/)
村田機械:調査した会社の中で半導体製造において唯一クリーンルームの製造から管理配送までワンストップで対応
※1 参照元:西部電機マテリアルハンドリングシステム